21MHz小型アンテナチューナ2               ホームに戻る

◆はじめに(2023/4/21)
21MHz小型アンテナチューナーを作りましたが、実際に21H2機に取り付けてみると、上から覗き込むような体勢では操作しにくいことが分かり、以下の改善点を考えました。

  1. バリコンの位置を上面に変更してチューニングし易くし、配置変更することにより高さを15mm低くして小型化する。
  2. LEDの位置も上面に変更し見やすくする。
  3. BNCジャックは同軸上に配置し、上部にホイップアンテナを取りつけてもモーメントが発生せず安定化する。
  4. ポリバリコンは単連を2連に変更して可変範囲を広く取る。
  5. コネクタ、ツマミ、スイッチ類は上面と下面に配置することで出っ張り部を2面に限定し、持ち運び時の収まりを良くする。

 2022年10月に製作した21MHz小型アンテナチューナ

配置の検討(2023/4/21)
部品を配置して配線経路を考え、それに合わせてケースの大きさを決めました。サイズは幅70×高さ40×奥行29mmとし1mmのアルミ板で作ります。

 構想図

回路構成(2023/4/21)

  1. 51Ωの抵抗でホイートストンブリッジを組み、チューナ部のインピーダンスが51Ωになってバランスが取れた時に検出部のLEDが消灯し、バランスが崩れると検出部に電圧が発生してLEDが点灯する仕組みです。
  2. 使用する抵抗は酸化金属被膜の51Ω1Wです。ブリッジのバランスが取れた時は、51+51=102Ω1W抵抗の並列接続となって51Ω2Wの抵抗になるため、入力電力は数W以内に収め、手早く調整することが必要です。
  3. 理想的には50Ωの抵抗を使いたいところで、100Ωの抵抗を2本並列接続する方法があるため、そこはご自身で判断してください。
  4. アンテナチューナー部は「π-C型」という一般的な回路で、2個のポリバリコンを調整してブリッジのバランスを取ります。
  5. ポリバリコンはAMラジオ用の2連を使いますが、耐圧が低いため使用できる電力は数W以内にしてください。


検出部の基板(2023/4/28)

  1. 検出部については紙フェノール(ベーク)基板を18×20mmに切り出し、彫刻刀で縦2本横1本の溝を入れて6個のブロックを作り、そこに部品を半田付けします。
  2. 基板は両面テープでケースに貼り付けます。

  検出部の基板

  
(左)外観 (中)内部 (右)下部

使用方法(2023/4/28)
測定器などはしばらく使っていないと操作方法を忘れることがあるため、操作手順をシールにして貼り付けました。

  1. TX端子と送信機を同軸で結び、ANT端子にはアンテナをつなぎます。
  2. SW1をSET側に倒し、送信機からキャリヤを出すとLEDが光ります。
  3. TUN1とTUN2のツマミを手早く回してLEDが消えるようにします。
  4. SW1をOPR側に倒して運用します。

 操作方法のシール

 
21H2機とセンターローディングホイップに取りつけて調整する (左)LEDが点灯 (右)LEDが消灯

 21H2機に取りつける

<完了>


参考文献

  1. LED消灯型アンテナチューナーの製作 JA1BVA 齊藤正昭 CQham radio 2006年1月号 P96-101