430MHzヘリカルホイップアンテナ ホームに戻る
◆はじめに(2023/7/28)
ちょっとワッチするのに便利なヘリカルホイップは144MHzでは200mm弱でしたが、430MHzになると親指ほどの長さになります。写真はスタンダードのC460というハンディトランシーバーで、付属のアンテナはエレメント部の直径12mm、全長は65mmで内部はヘリカル構造と思われます。
(左)スタンダードC460 (右)付属のアンテナ
◆SWRの測定方法(2023/7/28)
- 430MHz用のSWR計があれば良いのですが、持っていない場合FT817には「SWRメータ」機能があります。
- ただSWR1.0とか1.5とかいう数値表示ではなく、反射波の強さをディスプレイのバーの数で表示する機能なので、出力が大きい状態でSWRを最低にすることが望ましいです。
- パネル正面のBNCジャックにアンテナを直接つければ、途中に同軸ケーブルが入らないため測定誤差は少ないでしょう。
C460付属のヘリカルホイップは5W出力時でSWRは「表示なし」
◆コイルを巻く(2023/7/28)
- 5D2V芯線を100mm程切り取って内部の銅線を抜き取り、ポリエチレン部のみ使います。
- ポリエチレン部にφ1.2のドリルで斜め穴をあけ、そこに0.8のウレタン線を通し、センターピンを半田付けします。
- 144MHzヘリカルでは5D2Vの芯線(直径5mm)に0.8ウレタン線を72回巻き、コイル部の長さは118mmになりました。430MHzならばその1/3として24回巻けば良さそうに思い、とりあえず30回巻いて徐々に切りながらSWRの変化をチェックしました。
- 21回まで減らすとSWRが下がってきたため、後はピッチを調整してSWRを上記の「表示なし」に近づけます。
144MHzヘリカルは72回巻きで118mm長
斜め穴をあけてウレタン線を通す
0.8ウレタン線を巻く
巻き数を減らし、ピッチを調整してSWRを下げる
◆アンテナとしてまとめる(2023/7/28)
- SWRを下げることが出来たら先端の15mm程を残してφ8の熱収縮チューブを被せ、コイルを固定・保護します。
- 最終的なコイルの巻き数は21回で、使用したウレタン線は410mm(0.6λ)程です。
- 5D2V用BNCプラグの内径に合わせてサージカルテープ(絆創膏)を数周巻き、しっかりとBNCプラグに挿入します。
- 再度SWRを測定し、先端部のピッチを調整し、熱収縮チューブを被せて固定すると完成です。
- 完成したアンテナは巻き方が可変ピッチの様にも見えますが、均等に巻いてからSWRを下げるためピッチ調整をしたら、たまたま可変ピッチのようになりました。hi
- より太いボビンに巻けば全長を更に短くできるものと思います。
サージカルテープ(絆創膏)を巻いてBNCプラグにきっちりと挿入できるようにする
5W出力にてSWRメータは表示なし(反射波最小=SWR1.0?)
完成(結果的に可変ピッチのようになってしまった)
<完了>
参考文献
- アンテナ・ハンドブック CQ出版社
- バーチカルアンテナ・ハンドブック CQ出版社
- アンテナ製作マニュアル(別冊 ラジオの製作) 電波新聞社
- アンテナ工学ハンドブック 電子通信学会編 オーム社