低周波フィルタ

◆回路の役割(2006/08/26)
SSB送信機の場合はクリスタルフィルタで帯域が決まりますが、DSBの場合はマイクアンプ部で帯域を制限することが必要になります。このページではLPF(ローパスフィルタ)とHPF(ハイパスフィルタ)の特性を調べてみましょう。

◆遮断周波数の計算式
HPFおよびLPFの減衰量が−3dBになる遮断周波数の計算式は f=1/(2πRC) となります。 参考文献 「無線機の設計と製作 鈴木憲次著 CQ出版社」 P105より 

◆周波数特性の測定
入力信号はトリオのAG202Aという低周波発振機を使い、周波数は100Hz〜10kHzまで可変します。電圧はサンワのAX−313TRというテスターの交流6Vのレンジを使いました。周波数特性は40Hz〜30kHz(±3%)というもので、価格は4Kほどでしたから一般的なものと思います。入力電圧(E1)と出力電圧(E2)を計り、エクセルで 20*LOG10(E2/E1)という式で損失(dB)を計算しました。下のグラフのX軸は対数目盛りになっています。LCによるフィルタに比べると緩やかな特性になっています。

  

またLPFとHPFを直列につなげると、下のグラフのような特性になりました。

マイクアンプ部としては下のような回路になり、ここにコンデンサマイクの特性が加わって総合的な特性になります。DSB送信機を作ってその電波をモニタしてみると、LPFについてはもう少し値を大きくして高域を絞ったほうが良いように思いました。

<完了>