穴あけ                                戻る

ハンドドリルと電気ドリル(2017/11/10)

  1. 穴あけをする工具として一般的には @ハンドドリル A電気ドリル ですが専門的にはボール盤と言うものがあります。
  2. ハンドドリルは手回し式の2000円程度で購入できる入門用ですが、φ2〜φ4程度の穴あけには使えても、それより径が小さい場合や大きい場合はドリルをチャックしたり回すのに苦労し、加工穴数が多いと結構疲れるものです。
  3. 電気ドリルは数千円から1万円程度で購入でき、電源は家庭用の100Vだけでなく充電式の電池で駆動できるものもあり、ビット(先端)を交換すればドライバー(ねじ回し)として使うこともできるため便利なものが多く出回っています。作業効率がよく木工用のドリルをつければ日曜大工にも使えるため、できれば電気ドリルを備えておきたいものです。
  4. 電気ドリルはチャック部の穴に付属の工具(ベベルギヤ付き)をいれて回すことによりドリルをしっかりとチャックすることができます。

 
(左)ハンドドリル (右)電気ドリル

  
(左)チャック部の穴 (中)付属工具 (右)工具を回してしっかりチャック

◆ドリルの種類(2017/11/10)
ホームセンターでは鉄工用のドリルが入手しやすく、電気ドリルではφ1.5〜φ6(あるいはφ10)ほどがチャックできるサイズです。色々なサイズのドリルを揃えておくといちいちリーマーで穴を拡げる必要が無く、余裕ができたら1本1本買い足せばよいと思います。また軸径が判っているため空芯コイルを巻く時の芯棒としても使えるため便利です。

◆バリの出にくいドリル(2017/11/17)
ドリルの先端形状の違いによりバリの出にくいドリルがあります。一般的なドリルで穴あけをすると反対側にバリが出ますが、バリの出にくいドリル(商品名:穴あけ上手 三菱マテリアル製)は円いフタのような切粉がスポッと抜ける感じで画像のようにバリがほとんど出ません。1本700円前後なので鉄工用ドリルの倍以上しますが、バリ取りの手間を考えて判断してください。

  
(左)穴あけ上手 φ3.2とφ2.3 (中)先端形状 (右)バリの出方の差【左:一般ドリル 右:穴あけ上手】

ポンチによる位置決め(2017/11/17)
ドリルで穴あけする時に位置がずれないようにするために使います。先端部を穴あけしたい位置に当て、反対側の赤い部分を押し込むと、ばねの作用で内部のハンマーが働き、パチンという音とともに先端部をあてた部分がへこみます。オートセンターポンチは片手で作業ができるため便利な道具です。


オートセンターポンチ(赤い握り部分を回してバネの強さを変えられる)


(左)φ3.2の穴 (右)ポンチ穴

穴あけは垂直に(2017/11/17)
穴あけは加工する板に対して垂直になるようにドリルを当てます。斜めに当てると加工する穴の位置がずれたり、細いドリルで無理に力を入れると折れることもあります。自分では垂直に当てているつもりでもどちらかに傾いているのが人間の癖と言うものであり、自分の癖を知って常に垂直になるようにしましょう。

加工する板の下には木切れを当てる(2017/11/17)
机の上で穴加工すると机に穴をあけてしまうため、加工する板の下には木切れ(カマボコの板など)を当てるようにしてください。

ドリルの先端には油をつける(2017/11/17)
金属を加工する場合はドリルの先端にミシン油をつけておくと工具の持ちが良くなります。またアルミ板は粘りがありドリルの溝にアルミの切粉がつまって切れ味が悪くなるため、油をつけておくと切粉はけが良くなります。プリント基板など樹脂の穴あけには特に油はつけません。

ピンバイスによる穴あけ(2017/11/17)
ちょっとした穴あけはピンバイスを使ってあけることができます。下の画像はφ1までのドリルをチャックすることができ、手に持ってセレーション(ギザギザ)の部分を親指と人さし指で回します。

 φ1のドリルをチャックしたピンバイス

<完了>


参考文献

  1. トランシーバー製作入門 千葉秀明著 CQ出版社
  2. AYO’sハム機器の製作 丹羽一夫著 CQ出版社