倍電圧検波回路                                     戻る

◆はじめに(2018/3/30)
通常の検波回路よりも高い電圧が取り出せる倍電圧検波回路は製作記事でよく見かけ、私も高周波電圧計の検波部やトランシーバーのAGC電圧を作るときに使っています。さらに高い電圧が必要になる場合は3倍や4倍の回路もありますが、同じ負荷で定格どおりの電圧が出てくるものなのか、回路を組んで調べてみようと思います。


倍電圧検波回路(2018/3/30)
ダイオードは1SS108(ショットキーバリヤ)コンデンサは100μ16Vを使用し、入力電圧は1000Hz1Vに設定し出力はデジタルテスターの電圧レンジで測定してみると、無負荷状態では1.3Vの2,3,4倍の電圧が出ていることを確認できました。

 4倍電圧検波回路の実験

負荷を付けて比較してみる(2018/4/6)

  1. 倍電圧検波回路はトランシーバーにおいてAGC電圧を作り、またその電圧でSメーターを振らす所に使うことが多いため、負荷は1KΩ(470Ω+ラジケータの内部抵抗550Ω)としました。
  2. 入力部には低周波発振器(トリオ AG-202A 出力インピーダンス600Ω)をつなぎ、SWがOFFの状態で1000Hz 1Vに設定しました。
  3. SWをONにし1KΩの負荷をつないだ状態では2倍の回路が一番出力を多く取り出せましたが、3倍や4倍はかえって出力が低くなっています。
  4. おそらく負荷に対して回路のインピーダンスが高いためと思われます。

<完了>


◆参考文献

1.上級ハムになる本 CQ出版社