ワイヤレス呼び出しチャイムの増設                                 戻る

はじめに(2018/6/8)
我が家のドアホン親機は1階リビングの奥に設置しているため2階のシャックにいるとチャイムの音が聞き取りにくく、ましてドアを閉めると全く気付かないことがあります。対策として親機の外設スピーカー端子からケーブルを引き、2階にスピーカーを置けばいいのですが、ケーブルを引き回す上で壁に穴をあけることが必要になり、ロングドリルの手配などを考えると中々踏み出すことができませんでした。そんな折JA9CDE栃谷さんのHPを見ていたら、ワイヤレスチャイム増設の記事があり、これは便利そうだと試行してみることにしました。

ドアホンの調査(2018/6/8)

  1. 玄関のドアホンはアイホンのJL−12Eという通話とモニターができるタイプで、カメラ付き玄関子機へは線が2本(極性なし)つながっています。
  2. この線にはチャイムの接点だけでなく音声や画像データが載っているため、ここはいじらない方が良さそうに思われました。
  3. 他に「外設スピーカー」端子があって呼び出し音が聞けるようになっており、ここの信号が使えそうに思いました。
  4. ドアホン親機は本体を持って上側にずらすことで外すことができます。

 
(左)ドアホン外観 (右)ドアホン接続部

ワイヤレスチャイム送信機の改造(2018/6/8)

  1. 近所のホームセンター(スーパービバホーム)でREVEXの特定小電力「ワイヤレス呼び出しチャイム X810」が1780円(税抜き)で売られており、今回の目的に合いそうなので購入することにしました。
  2. 送信機の分解では、基板を外すときに特殊ネジ(六頂点のトルクス)が1か所使われていますが、平たいピンセットの先をレンチ替わりにして外すことができました。
  3. 押しボタンが当たる箇所には基板上に接点金具がテープで貼り付けられています。この金具を外して基板部にリード線を半田付けします。(中央がグランド)
  4. ケースの蓋部に穴をあけてリード線を外部に出し、蓋をしめます。
  5. 送信機は床や金属面からは1m以上離さないと到達距離が短くなります。
  6. 発振周波数を測定すると315.1MHzでした。
  7. リチウム電池のCR2032が2個使われており、1日10回使っての寿命は1年とのこと。この電池がなくなれば単3のアルカリ電池4本に変更しようと思います。
  8. 送信出力は0.25mW、屋内最大到達距離は50m。
  9. 送信機と受信機の内部にはロータリーのセレクトスイッチがあって、アルファベットと数字を選ぶことでIDコードが256通りになり、混信を防ぐようになっています。
  10. 16種類のチャイム/サイレン/メロディ等が選択できる。送信機単位で設定できるため、複数台あっても音で発信元が判別できる。

  
(左)送信機外観 (中)蓋を開けたところ (右)送信機基板

 
(左)接点部にリード線を半田付け《中央がグランド》 (右)接点部から取り外した金具

信号検出回路の製作(2018/6/15)

  1. 「ドアホン親機のチャイム音を検出して送信機の押しボタン部をスイッチングさせる」という機能からスケルチのような回路が思い浮かび、実験回路を組んでみました。
  2. 信号検出回路は無電源で動作します。
  3. コンパクトに納めるため、30×15mmのベーク基板に彫刻刀で溝を入れたものを作り、回路を組みました。
  4. 名刺が入っていたケースに送信機を入れ、残りスペースに基板を入れてドアホンからの配線をつなぎます。
  5. 動作レベルはVR1で調整します。また送信機が床や金属面近くに置かれていると到達距離が短くなるため離してください。
  6. 玄関の押しボタンを押し、受信機が「ピンポン」と鳴れば完了です。

 彫刻基板の部品配置(赤線は彫りこんだ溝部)

 基板に部品を取り付け

 とりあえず名刺が入っていたケースに入れました

◆受信機について(2018/6/15)

  1. 受信機は単3アルカリ電池3本を使用し、待ち受け時の消費電流は0.6mAほどで、電池寿命は10回/日使用で3ヶ月。
  2. 左側面のスイッチで @音 A光 B音と光 の選択ができます。また外部電源として5V 500mAのACアダプタが使用できます。
  3. 右側面には音量調整ボタンがあり、大きな音で「ピンポン」と鳴るため、これで聞き漏らすことは無くなりました。

  

<完了>