コイルの自作(2001/3/17)

高周波回路の必須部品に「コイル」があります。完成品のコイルではFCZコイルが有名ですが、通販のサトー電気からはコイルボビンのセットが販売されており、これを持っていれば、必要な周波数のコイルをいつでも作ることが出来ます。このページではコイルの作り方を紹介します。


◆部品を準備しましょう(2009/1/24)

  1. コイルボビン:サトー電気の通販を利用し、5個630円で購入します。(以前は5個390円で売っていたのに、高くなりました。。。 ただし10個735円の中国製というものがあります)
  2. ウレタン線:10Kの場合、50MHzのように数回巻きであれば0.2mm程度、HFで10回以上巻く場合は0.1mmが便利です。7Kでは0.1mmを使いますが、VXOコイルのように巻き数が多いものは0.05mmの線を使います。ウレタン線はオヤイデ電気で買いました。

 (左)10K (右)7K

◆コイルの巻き方

  1. 可変幅を広く取るためボビンの1番下の溝に巻きますが、巻ききれないときは2番目以降を使い分割巻きにします。

  2. 結合度を強くするため1次コイルと2次コイルは重ねて巻きますが、2次側の負荷が重いと1次側の同調がずれます。

  3. 2次側の影響を少なくするためには、1次と2次のコイルを重ね巻きせず、隣の溝に巻くようにします。

  
 @巻き始め:足に数回巻き付ける        A半田付けする          B巻き終わって半田付け

  
  C1次側も巻きました    Dツボコアを被せる   Eピンセットで押さえケースを被せる

 
         F導通を確認           G巻き数を書いて完成 (ケース面の油分はティッシュ等で拭き取っておく)


コイルの巻き数(2011/06/05)

サトー電気のボビンを購入し、これまでに巻いてきたコイルの巻き数、周波数、同調コンデンサの値を一覧にします。センタタップを取る場合は1次の巻き数の半分の値(18回の場合は半分の9回)まで巻いてから1次側のセンタピンに数回巻きつけ、その後残りの半分を巻き、ピンに半田付けします。

注意点

  1. 2次側の負荷が重い場合、同調コンデンサの値を増やすことが必要です。
  2. 1次側のコイルにFETのゲートを直結する場合、FETの入力容量(2SK439では2.5PF)が加算されるため、144MHzでは同調コンデンサの値を減らすことが必要です。

7Kボビンにおける巻き数

巻き数

周波数(MHz)

同調コンデンサ(PF)

1次

2次

18

6

7

120

12

4

12

100

13

82

14

68

10

3

18

47

21

33

8

3

22

47

28

39

6

2

36

33

40

30

50

15

4

1

116

5

132

4

144

3

<完了>