CQマシン

はじめに(2016/6/16)
開局してから何十年も過ぎるとCQを出すことが億劫になり、バンドをスキャンしながらCQを出している局を待つと言うていたらく。CQマシンの存在は知っていますが、メーカー製やキットを購入して運用するほどアクティブでもなく、ならばシンプルな機能のものを作ることも面白かろうと試行してみることにしました。


録音再生モジュールの購入(2016/6/16)
録音機能から自作するのは荷が重いため「録音モジュール」をネットで検索してみました。アマゾンで10秒録音できるものが270円(送料込み)というのが目に留まり、2個注文すると発注から2週間ちょっとで中国から届きました。38×42.5mmという大きさで、スピーカーをつないでから5Vを供給しました。

  1. RECボタンを押して内蔵のマイクに向かいCQを録音する。
  2. PLAYEボタンをチョンと押すと録音した音声が再生されます。
  3. PLAYLボタンは押している間だけ音声が再生できます。
  4. 再生が終わると基板上のLEDがピカリと光ります。
  5. いったん録音した音声は電源を切っても記憶され、やり直したい場合は何度でも再録音できます。
  6. 5Vにおける消費電流は再生中で15mA、待機時は0.5mAです。

 録音モジュール(@270)

10秒という時間(2016/6/16)
時計を見ながら「CQ CQ こちらは JG3ADQ ジュリエット ゴルフ スリー アルファ デルタ クイーン 受信します どうぞ」で10秒。ちょっと短い感じはしますが必要な情報は入っています。

トランシーバーに接続してみる(2016/6/16)
下の実験回路を組みOUT端子をトランシーバーのマイク端子に接続します。PLAYEボタンを押すと録音したCQが再生されました。VR1でスピーカー音を調整しVR2でトランシーバーの出力計を見ながら適度な音量になるよう調整します。録音した声が小さいと雑音が気になるため大きめの声で録音しましょう。

10秒タイマーで送受切り替え(2016/12/9)

  1. 10秒でCQを出し終えてから受信に切り替え、応答が無ければ再度CQを出すという繰り返しになります。
  2. 3回路2接点のスイッチを使えば都度ON/OFFで可能ですがちょっと面倒な感じがするため、10秒のタイマー回路を準備してSTARTボタンを押すと送信に切り替わり、10秒経過すると自動的に受信になるようにしました。
  3. タイマー用のICはNE555を使用します。
  4. 送受切り替えのリレーは2回路2接点でDC12Vのものです。
  5. 消費電流は待機時13mA、送信時40mAとなりました。
  6. 電源を入れると緑LEDが点灯し、送信状態では赤LEDが点灯します。

◆基板化してケースに入れる(2016/12/16)

  1. 実験ボードで動作確認が出来たので小型化のためプリント基板を作ることにしました。サイズは60×40mmです。
  2. ケースは85×150×1mmのアルミ板を「コ」の字型に曲げ、側面に9×18×114mmの栂材を木ネジで固定し、1mmのゴム板を足として両面テープで貼り付けました。底面はオープンです。
  3. VR1〜VR3の半固定抵抗の機能をタックシール(メモ書きできる粘着シール)に書き、余ったスペースに貼っておくと後々便利です。

 プリントパターン

 
(左)基板に部品を取り付ける (右)上面

 
(左)裏面 (右)CQマシンを使って運用

◆半固定抵抗の調整(2016/12/16)

  1. VR1:スピーカーから出る音が丁度良い程度の音量に設定する。
  2. VR2:CQマシンをトランシーバーに接続してSTARTボタンを押し、その音を別の受信機でモニタしながら音が歪まない程度の適当な位置にセットします。私の場合は半固定抵抗の10等分目盛りで1/10ほどの位置でした。
  3. VR3:STARTボタンを押してから10秒でリレーがOFFになる位置にセットします。私の場合は5.5/10の位置です。

<完了>