消磁方法                      ホームへ戻る

◆はじめに(2020/12/11)
普段使いしているニッパーに磁石をくっつけて着磁してしまい、鉄製のリード線(ガラス封入のダイオードなど)の切れ端がくっついてじゃまに感じたことがありました。HOZANから消磁器が販売されていますが、それほど使うものでもないため、手近なもので磁力を消すことが出来ないかとネットで探すと消磁方法について紹介されていました。

消磁の原理と方法(2020/12/11)
着磁してしまった鉄製品に外部からN極とS極の磁力を交互に近づけて着磁させ、徐々磁力を弱めていくと消磁できるというものです。方法としては

  1. 電磁石に交流を流し磁力を発生させてN極とS極を交互に着磁し、徐々に磁力を弱めることで消磁する。(*1)
  2. 永久磁石を回転させ、N極とS極を交互に近づけて着磁しながら、距離を徐々に離すことで消磁する。(*2)

消磁方法1

磁石を並べて消磁(2021/10/1)
マイナスドライバの先で実験してみました。ネオジム磁石を並べる方法としてB8サイズの硬質カードケースを使いましたが、カマボコ板などに両面テープで磁石を貼り付けてもよいでしょう。

  1. 超強力磁石(ネオジム磁石)はダイソーにて購入。直径13mm 4個入 110円(税込)
  2. ネオジム磁石をNSNSのように極性が交互になるよう並べる。
  3. ドライバの先端を近づけて左右に振り、NSNSと磁化しながら、徐々に離して磁力を弱め消磁する。

 ネオジム磁石

 NSNSの順で硬質カードケースに入れる

 定規で押し込む

 ドライバの先端を磁石に近づけ、並べた磁石の幅で左右に振りながら徐々に上側に5cm程度まで離します。

 ゼムピンはくっつきません


消磁方法2

消磁の手順(2020/12/11)

  1. @電気ドリル Aドライバービット B超強力ネオジム磁石4個(直径13mm ダイソーで購入)を準備します。
  2. ドリルビットにネオジム磁石2個ずつを両端がN極とS極になるように取り付けます。
  3. 電気ドリルを回転させ、着磁した物(今回はニッパー)を磁石に近づけてから徐々に離し消磁する。

高速回転をさせるわけではないのでドリルビットに磁石を付けただけですが、ビニールテープなどで磁石を巻けば安全でしょう。また必要な時に磁石とドリルビットを組立て、終われば分解して元に戻せば良いだけなので、こんな方法でもよいのかと思います。

 着磁したニッパー(ゼムピンをぶら下げています)

 準備するもの

 
(左)ドリルビットの反対面に磁石をくっつける  (右)磁石を回転させる

 着磁したものを磁石に近づけてから徐々に離して消磁する

 消磁したためニッパーを近づけてもくっ付かなくなりました

<完了>


参考資料(*印)

  1. 簡易消磁器を作ってみた
  2. (有)岡田電気商会のブログ blogs.makusta.com/okadadado/2018/10/20/消磁器