周波数カウンタ

◆はじめに(2016/1/2)
秋月のキットで「水晶発振子周波数測定キット」(2015年11月発表)に興味が沸き1950円で購入しました。水晶やセラロックの発振周波数を表示するのがメーカーの売り文句なのですが、LED5桁表示でオフセット機能があるためトランシーバの周波数表示装置として使うことも出来ます。

主な機能は(2016/1/2)

  1. 測定範囲 : 1Hz〜50MHz
  2. 表示桁数 : 5桁
  3. 入力電圧 : +2.5Vを中心にP−P5V(実効値で1.7V)
  4. その他   : 周波数オフセット機能、パワーセーブ機能 
  5. 電源電圧 : DC5.3〜6V
  6. 消費電流 : 通常は20mA (説明書には「90mA以上になることもあり」との注意書きあり)

表示部にカバーを追加(2016/1/2)
詳しい説明書があるのでその手順に従って作れば2時間ほどで完成します。確実に半田付けがされているかルーペを使って確認しておきましょう。OKであれば電源端子に6Vを供給すると右から2番目のLEDに「0」が表示されます。蛍光灯の下ではLEDの表示が見にくいため、セピア色スモークアクリルのカバーを追加して視認性をよくします。横85×縦25×厚3mmに切り出して固定する3.2の穴をあけ、ビスとスペーサーで固定します。

 
(左)セピア色のスモークアクリルを切り出す (右)LEDの上に被せる

◆入力端子に直接入力(2016/1/2)
6Vの電源を+とーの端子に接続して動作させます。また「IN]端子には1.7V以上の入力信号が必要です。MHzの場合にドットは連続点灯し、kHzの場合はドットが点滅します。

 
(左)入力端子部分 (右)40.614kHzの周波数を表示しているところ

プリアンプを追加(2016/1/2)
周波数測定用の外部入力端子はPICに直接接続されており、説明書では「+2.5Vを中心に、インピーダンスが低く、P−P5Vの振幅がある信号源」と書かれています。ここに小さな信号源をつないでも周波数を表示する力は無いためプリアンプが必要になります。増幅度として例えば実効値50mVの入力電圧に対して÷2×0.67=1.7V(実効値)の出力電圧が必要で、ゲインは電圧で計算すると 20log(1.7/0.05)=30.6dB になります。実験当初は2SK241と2SC1906の2石で構成していましたがゲイン不足であったため、2SK241をもう1個追加しました。

 回路1

トランシーバーの周波数表示(2016/1/2)
周波数オフセット機能を利用してトランシーバーの周波数表示をしてみます。使用した21MHzSSBトランシーバーはVFOが9MHz、中間周波数は12MHzであるため局発の11.997MHzの信号を取り込んでオフセット周波数としてAdd機能で記憶させた後、VFO出力の9MHz台の周波数を読むと11.997MHzが加算され21MHzの周波数が表示されます。

 

低周波まで動作範囲を拡大(2016/1/8)
回路1はトランシーバーの周波数表示を目的に組んだものであり10MHz近辺で動作していますが、周波数カウンタとして使う場合20kHzほどまで下がると増幅度が落ちます。そのためケミコンを追加して低周波でも動作するようにしてみました。低周波でも入力電圧が10mVほどあれば動作するようになりました。

 回路2

 20Hz(0.020kHz)を表示。kHzの場合はドットが点滅

<完了>