プリント基板の作り方

はじめに(2023/1/25)
プリント基板の製作方法については色々な雑誌で紹介されていますが、ここでは私がやっている方法を紹介します。


◆CADを使ってパターンを決める(2023/1/25)

  1. プリント基板の設計にCADを使うと、部品の配置を大まかに決めながら設計をスタートし、少しずつずらしながら全体のバランスをとっていくことができ、慣れてくると中々便利なツールです。
  2. 部品はパターンとして登録できるため、繰り返し使うことが出来ます。私が使っているのはAR_CADという無料のアプリです。
  3. CADは色分けが出来るため、送信部は青色、受信部は赤色、共通部は黄色、アースは灰色といった具合に使うと、パターンの確認がしやすくなり能率も上がります。

 
(左)AR_CAD画面 (右)登録部品

パターン図のプリント(2023/1/25)
配置が決まれば、パターン図をミラーリングして裏返し、それをプリントすれば銅箔面の画像が出来上がります。

 ミラーリングした裏面図


基板の切り出し(2023/1/25)

@紙フェノール(ベーク)基板の場合

  1. 先のとがった千枚通しなどを使い、物差しをあてて表裏両面からケガキ溝を入れる。
  2. ケガキ溝に合わせて上下を板で挟み、こぶしでたたいて一気に折ります。
  3. 基板の端面はヤスリで仕上げ、きれいにします。

  
    
千枚通しでケガキ溝を入れる              こぶしで一気に折る                  カットしました

Aガラエポ基板の場合(2010/04/24)
基板の中にガラス繊維が入っているので、紙フェノールのようにたたいて折るわけには行きません。金ノコを使い必要な寸法に切り出しますが、金ノコの刃幅が約1mmあることと、切った後の端面の凸凹をヤスリで仕上げるため、千枚どおしで印をつける場合は必要寸法より1mm多くしてください。例えば100mm幅の基板が必要な場合は、101mmのところにケガキ線を入れ、線の上を金ノコで切り100.5幅になった基板の端面をヤスリで仕上げ100mm幅に仕上げます。

  

穴あけ(2023/1/25)

  1. 裏返したパターン図をプリントします。
  2. 補強のためプリントした面に荷造り用の50mm幅の透明テープを表裏両面に貼ります。ラミネートができれば更に良いでしょう。
  3. パターン図を基板のサイズになるようハサミで切ります。
  4. 切ったパターン図を基板の銅箔面に両面テープで貼りつけます。
  5. φ1のドリルで穴を明けます。紙フェノールの場合はハイス(高速度鋼)のドリルでも容易に明きますが、ガラエポの場合は時間がかかるため、超硬ドリルを使う方がよいでしょう。

 穴開けに使用したボール盤(PROXXON)

銅箔みがき(2023/1/25)

  1. 穴あけが終われば銅箔面をスチールたわしで磨き、表面のバリを取ります。
  2. 台所用のクレンザーをつけて磨き、水洗いすれば、きれいな表面になります。
  3. その後は、シンナーで脂分をぬぐいとります。この部分の処理をしっかりしておかないまま表面に脂分が残り、エッチング中にマジックインキの被膜がはがれ、銅箔にまだらな穴が開いた無残な姿になってしまいます。

  
(左)穴あけ終了 (中)銅箔みがき (右)水洗い後、シンナーで拭く

◆パターンを書く(2007/09/15)

  1. パターンはマジックインキの「極細」で穴あけした箇所を結び、線を太くし、アース面は塗りつぶします。
  2. 銅箔面には手の脂がつかないよう、手が当たる部分はティッシュなどで覆いながら塗り進めます。また2〜3度塗り重ね厚い被膜面にしてください。

 
            パターン図                    マジックインキ

  
         銅箔面にパターンを描く                   パターンを太くする 塗り重ねる                  塗り重ねる     


◆エッチング(2010/04/24)

   道  具                          解    説
エッチング容器 豆腐の入れ物など底が平らで、基板が入る適当な大きさのプラスチックケースを準備します。
加熱容器と湯 エッチング液の温度を40度前後に保つために湯を入れておくもので、大き目の器を準備し、そこにエッチング容器を浮かせて加熱します。時々湯を追加して温度を保ちます。
エッチング液 ・処理剤を含んだものがサンハヤトから売り出されていますが高価なので、銅版画の腐食液ならば安く購入できます(ただし処理剤なし)
・エッチング液はボトルからの原液を使いますが、腐食が進むと液が黒くなって腐食の程度が見にくくなるため、水で3〜5割程度薄めると見やすくなります。
・液は3回程度まで使えますが、徐々にエッチング時間が長くなります。また1回で捨てる場合、水で倍程度に薄めれば使用量を減らすことができます。
洗面器 エッチング終了後、基板を水洗いするときに使う。
割りばし エッチング液の中から基板を取り出すときに使う。
レジ袋(中に新聞紙1枚を丸めて入れる) エッチング終了後、液を新聞紙にしみこませ、レジ袋の口をしっかりと縛って、ゴミとして捨てています。焼却処分されるので、土の中に捨てたり、下水道に流すよりはましではないのかな? (廃液処理剤を使うのが基本なのですが。。。)
新聞紙 作業する場所には新聞紙を敷いて、液が飛んでも良いよう万全の体勢を。
雑巾 水でぬらしておき、何かについた時は、すぐふき取れるようにしておく。
温度計 エッチング液の温度(40〜45度)を計る
   

 道具を揃えました

 適当な大きさのプラスチック容器が無かったため、菓子箱にビニール袋を被せました。

 エッチング液を浸します

 銅箔がすこし溶けました

 かなり進みました

 エッチング終了後、水洗いします

 スチールたわしでマジックインキを落とし、更にシンナーで表面の汚れを取ります

 きれいな銅箔面になりました

 エッチング液は新聞紙に吸い取らせ、レジ袋の口をしっかり縛り、ゴミとして捨てました


エッチング液の節約方法(2008/01/13)

  1. 画像1は食品が入っていたトレーにプリント基板を入れたものです。
  2. 画像2はトレーにビニール袋を敷いてから基板をおきました。

画像2ではエッチング液が基板の周りだけに集まり、少ない量でエッチングをすることが出来ます。新しい液で同サイズの基板2枚(各15分ほど)エッチングできましたが、まだいけるかも知れません。なお液の温度を40〜45℃にすると時間が短く出来るため、トレー全体を50度程度の湯をぱったパットの中に入れるとよいと思います。

 
(左)画像1 (右)画像2

◆銅版画の腐食液を使ってみる(2008/07/13)
プリント基板用のエッチング液が値上がりしているため、銅版画の世界で使っている「腐食液」なるものを大阪・心斎橋のKAWACHIという店で見つけ、500cc 388円で購入しました。成分は塩化第二鉄なので実際にエッチングしましたが、同じように使えます。

<完了>