オートスキャン

はじめに(10/11/30)
アマチュア無線の基本動作である「ワッチ」は、バンド内を下から上へ上から下へとこまめにダイヤルを回して交信相手を見つけるもので、いつもの声が聞こえたり、珍しい局が出ていれば耳をそばだててしまうものです。しかしバンドがガラガラで誰も出ていないとダイヤル回しに疲れてしまいますが、そんなとき自動でワッチしてくれる機能があれば便利と思います。最近のリグはデジタル制御になっており、スキャン機能は標準装備ですが、アナログ機ではバリキャップによる電子同調であることと、専用のスキャン回路が必要になります。


ヒントはTR1300のスキャン機能(10/11/30)
1975年にトリオから販売されたTR1300という50MHzSSBトランシーバの周波数選択はロータリースイッチによるチャンネル切り替え方式で、チャンネル内の同調は減速機構がついた小さなツマミのVXOで行います。付属機能として2SH21というUJT(ユニジャンクショントランジスタ)でノコギリ波を発生させ、チャンネル内の15kHzをスキャンさせ、誰かが出ていれば短い「ビッ」という音になって聞くことができるものです。


◆タイマー用ICのNE555によるノコギリ波(09/02/20)
UJTは入手難であるため、タイマー用ICのNE555によるノコギリ波発生回路を実験しました。6ピンの出力はスイング幅が狭く、電圧がプラス側にシフトしているため、出力をPNPトランジスタで受け出力電圧を0〜9V近くまで振らせるようにしました。ノコギリ波のサイクルはR1とC1によって決まり、この回路では約5秒になりました。また出力電圧の幅はR2によって調整することが出来ます。電源ON後出力電圧は一旦上がり、C1への充電が終わると、その後電圧が上下するため、バリキャップにこの電圧を加えることでバンド内を自動ワッチすることが出来ます。トランシーバーに応用した実際の回路(50S3)

 


NE555による三角波の発振(10/02/27)
ノコギリ波の電圧をメータで表示すると、波の立ち上がり時に周波数表示メータの針が慣性で右端のストッパに毎回カチンと当たるのが気になります。ノコギリ波を三角波に変えれば、周波数をゆっくり上下させることができ、メータの針がストッパに当たることはありません。NE555の回路を若干変えて三角波を発振させてみると、針がゆっくり上下し、思い通りの結果となりました。三角波は図で示したようなきれいな形ではなく、電圧の上側で少し伸びたような感じになります。トランシーバーに応用した実際の回路(144S4)