9MHzVFO

◆はじめに(2016/3/4)
21MHzトランシーバーに内蔵するVFOとして9MHzのものが必要になり実験と製作を進めることにしました。5MHzのVFOはすでに経験済みなのでコイルの巻き数や温度補償コンデンサをどうするかがポイントになります。


VFOの回路(2016/3/4)
回路は5MHzVFOと同じですが、コイルの巻き数とコンデンサの値が異なります。周波数可変幅が450kHzになるためヘリポットと直列にファインチューニングとして1kΩのボリュームを入れました。

温度補償コンデンサの値を決める(2016/3/4)
温度補償コンデンサは-250ppm/℃に最適点がありました。9MHzVFOについても同じ方法で最適点を求めてみます。

  1. VFOユニットに温度計のセンサ部を貼り付ける。
  2. VFOユニットを保温材で巻く・・・@
  3. @をシートヒータ(12V 0.4A 秋月にて@300)の上に乗せる・・・A
  4. Aを保温材で巻く
  5. VFOに電源を供給し周波数カウンタで周波数が測定できるようにする。
  6. シートヒータに給電し温度が室温より15℃ほど上がるまで待つ
  7. シートヒーターへの給電をやめ自然冷却する
  8. 温度が2〜3℃下がり始めてからそのときの温度と周波数を記録する。
  9. 温度が室温近くの10度ほど下がるまで記録し、周波数変化/下がった温度=○○Hz/℃を求める。

 
(左)VFOに温度センサを貼り付ける (右)VFOを保温材で巻きシートヒーター(4.8W)の上に置く

 VFOとシートヒーターを保温材(エアキャップ)で巻く

上記の方法で−250ppm/℃と0ppm/℃の2つのデータを取ったところ、下のグラフの青線と赤線のようになりました。0Hz/℃ にするため比例計算をすると −310ppm/℃ あたりに最適値がありそうです。手持ちの温度補償コンデンサを組み合わせて 89PF −319ppm/℃ を作りデータを取ったところ 8Hz/℃ という結果が得られました。

なお 8Hz/℃ といってもある程度の時間を置いてから安定した場合の変化率です。急激な温度変化があれば小さな部品が早く反応し大きな部品は遅れて追従し、一定時間後に全体として安定状態になります。

<完了>