430MHz6エレメント八木アンテナ         ホームに戻る

はじめに(2022/12/9)
2006年5月に8J3P/3の運用で比叡山へ移動運用したときに作ったアンテナです。リグとして430MHzではSTANDARDのC701(144,430,1200MHzトリプルバンド)を使っており、出力280mWのためゲインのあるアンテナを使いたく製作しました。移動運用時に使うため組立と分解を容易にしましたが、耐候性はないので常時屋外に出すには防水処理が必要になります。。

ブームは木材、エレメントはアルミパイプ(2022/12/9)

  1. アンテナ全体の寸法については「新・手作りアンテナ製作」(*1)を参考にしました。
  2. ブームは30×12×900mmの木材を使い、図面の位置に彫刻刀や丸ヤスリを使って深さ2mm程度の丸い溝を入れ、中央部にφ3.2の穴をあけます。
  3. エレメントはφ7のアルミパイプを所定の寸法に切り、中央部にφ3.2の穴をあけ、M3×25mmのビスを通し、裏側から蝶ナットで固定します。

 
(左)エレメントを取り付けるブームの丸溝 (右)M3ビスを蝶ナットで固定

◆給電部とU字バラン(2022/12/9)

  1. 給電部は動作周波数範囲が広く取れるフォールデッド(折り返し)ダイポールとし、そこに4:1のU字バランを接続して給電します。(*2)
  2. 給電部はφ3の真鍮棒を680mmに切り、図のように曲げて作りました。
  3. U字バランは3D2Vの同軸を図のように切って作ります。
  4. 給電部全体を120×50×3mm厚のベーク板に取付け、ユニットとしての持ち運びやすさと、SWRの調整を容易にしました。

 
フォールデットダイポールとU字バランで構成した給電部

  給電部の接続

 0.5スズメッキ線で給電部を固定

 裏面

◆エレメントを間違えて取り付けない工夫(2022/12/16)
反射器が1本、導波器が4本あり、それぞれに長さは違いますが、間違えて取り付けないよう色分けのシールを貼り付けました。

 

◆SWRの調整(2022/12/16)

  1. エレメントを組み立てた後、給電部を輪ゴムやビニールテープ等で仮止めし、SWRが最低になる点を探って固定する位置を決めます。
  2. フォールデットダイポールのインピーダンスを300Ωとして、それに4:1のU字バランを付ければ75Ωになり、50Ωの同軸をつなぐとSWRは1.5になるため、それ以下に収まれば問題ないでしょう。ちなみに今回製作の八木はSWR1.1でした。
  3. 位置が決まればM3のビスと蝶ナットで2か所を固定します。

支柱への固定(2022/12/16)
ブームを支柱に固定したい場合はブラケットを使います。

 
(左)ブームにブラケットを取り付け (右)支柱にブームを固定

持ち運び用収納ケース(2022/12/16)
持ち運び時にエレメントを曲げたり無くしたりしないよう、収納用としてA4のファイルケースを使います。またビスや蝶ナットは予備も含めて小袋に入れておきましょう。

 A4ファイルケースに入れる

<完了>


参考文献(*印)

  1. 新・手作りアンテナ製作 田中宏著 CQ出版社
  2. アンテナハンドブック CQ出版社