50MHzSSBトランシーバ(50S2)
はじめに(2008/06/15)
モノバンドトランシーバのページでは、同じ回路でHFから50MHzまでのトランシーバを作ってきました。1枚のプリント基板に、コイルは10mm角、抵抗は1/4Wを使用し、比較的ゆったりと配置したもので、ケースのサイズは幅187×高52×奥行150mmです。これを移動でもかさばらないよう、小型バージョンを作ることにしました。
基本的な考え(2008/06/15)
考え方や回路はモノバンドSSBトランシーバを踏襲しますが、主な変更点は以下のとおりです。
製作編
ケースの製作(2008/06/15)
ケース全景 上面 下面
幅111×高さ42×奥行き122mm(突起部を除く)のケースは自作しました。材料は正面パネルが1.5mm厚で、他は1mm厚のアルミ板です。各部材を固定するネジはM2のビスを使い、フタを本体に固定するネジはM3です。ケースの中央に”コ”の字に曲げた77mm幅のアルミ板を置いてM2の皿ビスで本体に止め、この上下に100×75mmのプリント基板をM2のビスで固定します。
プリント基板の製作(2008/06/28)
150×100mmの紙フェノール基板を中央で切り、75×100mmの基板を2枚作ります。基板は2mmのビスでケースに固定しますが、4隅にある2.2mmの穴は、実際に取り付ける向きに注意し、基板を重ねて明けてください。基板の製作方法は別のページをご覧ください。
動作の確認(2008/06/28)
基板への部品の取り付けが終わったら、試験台で動作の確認をします。このトランシーバは、2枚の基板の銅箔面側を腹合わせにしてケースに取り付けているため、いきなりケースに取り付けると、部品交換では基板を外すことが必要になり大変です。試験台でしっかり動作確認し、これでよしとなってからケースに取り付けます。
信号の流れ(2008/07/05)
基板上の信号の流れを矢印で示しました。青色は送信部、赤色は受信部、黄色は共通部です。信号の流れは出来るだけ直線的になることをめざし、ANTとI/O部は近くになるようにし、なおかつVXOやOSC部からの信号注入を短い距離でしたいため、画像のような配置になりました。
トランスバータ部 SSBジェネレータ部
← シリコングリスはまだ塗っていません。
放熱器は1.5mmのアルミ板を曲げてケースに固定し、ケースも放熱器の一部として使っています。終段のTRは絶縁シートを挟み、ポリカーボネートのビスで放熱器に固定しました。
スピーカの取り付け(2008/07/26)
スピーカはスペースの関係で、口径4cmの薄型を使ったため、音質は決して良くはありません。屋外で使う場合はオーディオ用のイヤホンを使うと音質も良く、QSOに集中でき、音を撒き散らすことがないため、周りの方にも迷惑を掛けないでしょう。また6×10mmのアルミ板(1mm厚)をL形に曲げ、画像のようなスピーカ押さえ金を作り、2mmの皿ビスでケースの底蓋に固定しました。なおケースには2.2mmのドリルで24個の穴を明け、音を通しています。
ケースの塗装(2008/07/26)
ケースの塗装は、関西ペイントのアクリルスプレー「シルバーグレー」を使いました。白系を使った理由は、屋外では太陽光があたっても、黒系よりは温度上昇が多少はましになるだろうとの思いからです。もっとも太陽光が直接当たる場合は、タオルなどを掛けていますが。。。
塗装の手順は
<完了>