BPFとLPF
◆はじめに(2001/3/26)
送信機は必要な周波数の電波だけを発射できれば良いのですが、周波数混合後の不要な電波や高調波を多く含みます。送信回路の途中にBPF(バンドパスフィルタ)を入れたり、リニアな増幅を行って高調波を含まないよう努力はするものの、何らかの不要な成分を含んでしまいます。そのためアンテナまで行く前の最後の関門としてBPFやLPFが存在します。
◆バンドパスフィルタ(2001/3/26)
特定の周波数のみ通過させるフィルタです。
◆ローパスフィルタ(2001/4/8)
設計周波数以下の電波を通過させるフィルタです。設計周波数以上の電波(高調波)をカットするため、マルチバンダー機には便利と思います。
◆単層空心コイルのインダクタンス(2001/3/26)
単層というのはコイルの上にコイルを巻き重ねない一重のものを言います。空心とはコイルの中央にフェライトや金属系の物が入らないものです。ベークやタイトなどボビンに巻いただけのものは空心と考えます。
インダクタンスを求める計算式 L=0.03948*K*R^2*N^2/X (μH)
N=コイルの全巻き数、R=コイルの半径(cm)、X=コイルの全長(cm)、K=2R/Xで決まる係数
Kの値
2R/X | K |
0.2 | 0.921 |
0.3 | 0.8838 |
0.4 | 0.8499 |
0.5 | 0.8181 |
0.6 | 0.7885 |
0.7 | 0.7609 |
0.8 | 0.7351 |
0.9 | 0.7110 |
1 | 0.6884 |
上記以外のK値は参考文献を読んでください。
参考文献:高周波回路設計ノウハウ P37 吉田 武著 CQ出版社
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