CQマイク(CQマシンを内蔵したハンドマイク)

はじめに(2017/3/10)
先日7H3機(7MHzSSB 2W)とVCHアンテナを持って移動運用し6エリヤとQSOができました。ただCQを出しても中々応答が無かったこともあり移動でも使えるコンパクトなCQマシンがあればと思いつき、それならばハンドマイクに内蔵してみようと試行することにしました。


録音再生モジュール(2017/3/10)
アマゾンで購入できる中国製の録音再生モジュールは2017年3月10日現在155円(送料込み)になっており、随分安く購入できるようになりました。注文すると2週間ほどで中国から送られてきます。

  1. RECボタンを押して内蔵のマイクに向かいCQを10秒間録音する。
  2. 通常はPLAYEボタンを押すと10秒間再生して終わりますが、ジャンパ線をつなぎかえることでループ再生(繰り返し連続再生)が出来るようになります。
  3. 動作電圧は3〜5Vであり、ニッケル水素充電池を3本使った3.6Vでの消費電流は12mAほどです。

 
(左)録音モジュール (右)以前作ったCQマシンのケースを再利用して回路実験を進める

回路について(2017/3/10)

  1. CQマシンで使ったタイマーを内蔵させるのはスペースの関係で無理なため、10秒のCQが終わればスイッチで切り替えます。
  2. ジャンパ線の位置を変更し、ループ再生できるようにしています。
  3. CQ→マイク(送信→受信)に切り替えたとき録音再生モジュールのケミコン(100μF16V)からの逆流でTR1が1秒ほど動作を継続しており即受信に切り替わらないため、D1のダイオードを入れて逆流を防いでいます。またD1による電圧降下を減らすため通常のシリコンダイオード(0.6V)ではなくショットキーバリヤダイオード(0.2V)を採用しました。
  4. D1は1N60Pという1N60(ゲルマ)のシリコン版のようで、イーエレにて購入しました。
  5. R1の47Ωで程よい音量に調整してください。
  6. 電源はニッケル水素充電池3本を使いましたが、CQを出している間の消費電流は12mAと少ないため、アルカリ電池の単4×2本でも長く使えるでしょう。

ケースを加工し部品を取り付ける(2017/3/17)

  1. ケースはテイシンのTB−52(85×50×30mm @170)を使用。
  2. 本体側に録音モジュール、スイッチ2個、マイク、スピーカー等、フタ側に3本用電池ケースと充電端子を取り付けました。
  3. SW1は2回路2接点のスライドスイッチ、SW2は1回路1接点のシーソースイッチを採用。
  4. ケースにφ3のドリルでマイク用の穴をあけ、ケースの内側にコンデンサマイクを2液性接着剤で固定しました。
  5. スピーカーは32×16mm(8Ω1W)長円形のものを使い、ケース本体の上側に取り付けました。
  6. 半固定抵抗などの部品はプリント基板に彫刻等で溝をいれて半田付けし、ケースには両面テープで貼り付けました。

 

使用してみる(2017/3/17)
FT817のマイクとほぼ同じサイズなので適度な大きさで、質量は127g(電池、ケーブル込み)でした。

事前準備

  1. SW1をCQ側にして録音モジュールのRECボタンを押しCQを10秒間録音します。
  2. トランシーバーにマイク端子を接続し、SW1をCQ側にして再生しながらVR1を回して適度な変調がかかるように設定します。

使用手順

  1. SW1をCQ側にするとスピーカーから録音したCQの音声が聞こえます。
  2. CQが終わればSW1をMIC側にして応答がないかワッチします。
  3. 応答があればSW2をONにし、マイクに向かってしゃべります。

 (左)FT817のマイク (右)CQマイク

<完了>