リグの自主基準と自己評価

◆はじめに(2001/6/3)
一般に製作記事では出力が何W出たとか地球の裏側と交信したとかいうリグの「性能」は脚光を浴びますが、その性能を支えるリグの「品質」は余り注目されていないように思います。あるいはそれを簡単に計測する手段が無いからかも知れません。高級な測定器を使えば数値評価は出来ますが、リグより高い測定器の購入は二の足を踏みます。定量的とはいかないまでも、もう少し別の手段で評価できないかと思い、家の中にあるラジオやテレビなどを使い「自主基準」で「自己評価」する方法を考えてみたいと思います。

◆不要輻射(2001/6/3)

No

評価方法

判定基準

1 TVIが出ていないか、リグに外部アンテナをつなぎ送信する 画面が少し白くなる。あるいはノイズが目立ったり斜めに線が入りだしたら要注意
2 リグにホイップアンテナをつなぎテレビの近く(1m以内)で送信する 画面が少し白くなる。あるいはノイズが目立ったり斜めに線が入りだしたら要注意
3 AMラジオに入るノイズ AMラジオをトランシーバの近くに持って行き「ザー」というノイズが増えればNG
4 FMラジオに入る信号 ダイヤルを回していくと「ブチブチ」という信号が各所に入れば不要電波が出ている
5 実績のあるSWRの低いアンテナに接続する SWRが異常に高くなれば、目的周波数外の電波が出ている。

アンテナチューナーを使っても、SWRを下げることが出来なければスプリアスが出ている

6 ダミーアンテナとSWR計を接続して評価する SWRが1.0にならなければ何らかのスプリアスが含まれている

◆変調音(2001/6/3)

No.

評価方法

判定基準

1 マイクに口笛やAF発振機からの音を入れてモニターし、小さな音から大きな音まで変調が途切れなくスムースにかかっているか どこかで変調音が途切れたり、急激なレベルの変化があれば異常動作ありと考えられる
2 マイクから一定音を入力した時の出力計の変化を見る マイクから一定音を入力し、各同調回路のコアやファイナル出力のトリマを回した時、パワー計メータの振れがスムースに変化すればOK。不連続な部分があれば異常動作ありと考えられる

<完了>