FM機のスプリアス測定 ホームに戻る
◆新スプリアス規格(2025/11/7)
FMというモードはハンディ機を手ごろな値段で購入できることもあり、「430MHzFMで開局」というビギナーも増えているようです。一方、FM機を自作する方は少ないと思いますが、まずはメーカー機を使ってその波形を見てみましょう。なお、以下の測定に関しては現時点で私が理解している範囲で進めており、理解不足の点があれば今後修正していきます。
Jの資料より
無線設備規則 第一章 第二節 第七条 別表第三号(令和5年12月22日施行) から抜粋
今回の測定は下表の赤字部が該当
基本周波数帯、モード |
空中線電力 |
帯域外領域 |
スプリアス領域 |
BN(必要周波数帯) |
±2.5BN |
30MHz以下 |
1W〜5W |
50mW以下かつ40dB |
50μW以下 |
4kHz未満 |
±10kHz |
1W以下 |
100μW以下 |
||||
50〜54MHz |
1W〜50W |
1mW以下かつ60dB |
60dB |
25kHz未満 |
±62.5kHz |
1W以下 |
100μW以下 |
50μW以下 |
|||
144〜146MHz、FM(F3E) |
1W〜50W |
1mW以下かつ60dB |
60dB |
||
1W以下 |
100μW以下 |
50μW以下 |
|||
430〜440MHz |
1W〜50W |
1mW以下かつ60dB |
60dB |
||
1W以下 |
100μW以下 |
50μW以下 |
不要発射測定周波数範囲
送信周波数の範囲 |
測定周波数範囲 |
9kHz〜100MHz |
9kHz〜1GHz |
100MHz〜300MHz |
9kHz〜第10高調波 |
300MHz〜600MHz |
30MHz〜3GHz |
600MHz〜5.2GHz |
30MHz〜第5高調波 |
◆測定系統図(2025/11/7)
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帯域外領域
◆無変調で測定(2025/11/7)
◆帯域外領域の測定(2025/11/7)
測定環境 |
スプリアス |
|||||||||
周波数 |
電波形式 |
搬送波電力 |
必要周波数帯幅 |
帯域外領域 |
RBW |
アッテネータ |
周波数 |
強度 |
規格限度値 |
判定 |
145.000MHz |
F3E |
1W (30dBm) |
25kHz |
±100kHz |
200Hz |
40dB |
144.9541MHz |
17μW |
100μW以下 |
適合 |
帯域外領域の測定
スプリアス領域
◆スプリアス領域(2025/11/7)
スプリアス領域における測定方法は、「正弦波1kHzで最大周波数偏移の70%に設定後、疑似音声に切り替え10dB増加」とのことで、1000Hzの正弦波と疑似音声の音源が必要です。音源のサイト→ITU-T
G.277準拠疑似音声発生サイト
◆周波数偏移(2025/11/7)
音源サイトの画面
◆スプリアス領域の測定(2025/11/7)
測定環境 |
スプリアス |
|||||||
周波数帯 |
電波形式 |
搬送波電力 |
測定周波数範囲 |
アッテネータ |
周波数 |
強度 |
規格限度値 |
判定 |
145.000MHz |
F3E |
1W (30dBm) |
9kHz〜1.5GHz |
40dB |
434.2MHz |
4.7μW |
50μW以下 |
適合 |

(左)1000Hz正弦波 周波数偏移±3.5kHz (右)疑似音声に切り替え+10dB
スプリアス領域の測定(9kHz〜1.5GHz)
◆測定を終えて(2025/11/7)
搬送波が中心にあり、その上下にある信号波が音声の大小によって偏移します。これがFMなんだという教科書通りの画面が観測できました。
<完了>
参考資料