トラップ             ホームに戻る

トラップとは(2025/7/4)
トランシーバーを作るには逓倍や周波数変換をするため、主信号に対しスプリアスという不要成分が現れます。それをLPFやBPFを通して主信号のみ取り出そうとしますが、取り切れない成分が残ることがあります。そんな時に特定の周波数成分を減衰させるのがトラップ(わな)です。

 特性線図

トラップの計算式(2025/7/4)

◆回路実験(2025/7/4)
7MHzの水晶発振回路を組み、出力部にはインピーダンスの整合を取るため-3dBのアッテネータを入れます。

波形観測(2025/7/4)

  1. スペアナの入力端子には30dBの固定アッテネータを入れました。
  2. 7MHzの水晶発振器を発振させ、スペアナの入力端子をA及びB点に接続し、その時の波形を調べます。
  3. 水晶発振器出力のA点では多くの高調波が現れました。
  4. B点に切り替え、TCを回して14MHzの信号を小さくすると、22dBc減衰しました。
  5. 下の画像を見ると「まだ残っている」と思えますが、トラップ単体で取り切ることはできないため、前段にLPFを入れて減衰させ、最後にトラップで狙い撃ちするのが良いように思います。

 → 
(左)トラップなし (右)トラップあり

<完了>


参考文献

  1. 高周波回路設計ノウハウ P194 吉田武著 CQ出版社
  2. アミドン トロイダルコア取扱説明書