7C1機のスプリアス測定 ホームに戻る
◆新スプリアス規格(2025/10/24)
エレキーやブレークイン機能内蔵で、CW運用に特化した7C1機はAMやSSBとは違う設計が必要でした。また連続キーイングしながらスプリアス測定するという、実運用に近い環境が求められています。なお、以下の測定に関しては現時点で私が理解している範囲で進めており、理解不足の点があれば今後修正していきます。
JARDの資料より
無線設備規則 第一章 第二節 第七条 別表第三号(令和5年12月22日施行) から抜粋
今回の測定は下表の赤字部が該当
基本周波数帯、モード |
空中線電力 |
帯域外領域 |
スプリアス領域 |
BN(必要周波数帯) |
±2.5BN |
30MHz以下 |
1W〜5W |
50mW以下かつ40dB |
50μW以下 |
4kHz未満 |
±10kHz |
1W以下 |
100μW以下 |
||||
50〜54MHz |
1W〜50W |
1mW以下かつ60dB |
60dB |
25kHz未満 |
±62.5kHz |
1W以下 |
100μW以下 |
50μW以下 |
|||
144〜146MHz |
1W〜50W |
1mW以下かつ60dB |
60dB |
||
1W以下 |
100μW以下 |
50μW以下 |
|||
430〜440MHz |
1W〜50W |
1mW以下かつ60dB |
60dB |
||
1W以下 |
100μW以下 |
50μW以下 |
不要発射測定周波数範囲
送信周波数の範囲 |
測定周波数範囲 |
9kHz〜100MHz |
9kHz〜1GHz |
100MHz〜300MHz |
9kHz〜第10高調波 |
300MHz〜600MHz |
30MHz〜3GHz |
600MHz〜5.2GHz |
30MHz〜第5高調波 |
◆測定系統図(2025/10/24)
.gif)
◆LPFの追加(2025/10/24)
7C1機をスペアナでざっと観測すると高調波が目立ちました。出力には2段のLPFを入れていますが、もう1段追加することにしました。
LPF2段における波形
LPFを1段追加
◆搬送波電力の測定(2025/10/24)
7.020MHzの搬送波
帯域外領域
◆帯域外領域の測定(2025/10/24)
測定環境 |
スプリアス |
|||||||||
周波数 |
電波形式 |
搬送波電力 |
必要周波数帯幅 |
帯域外領域 |
RBW |
アッテネータ |
周波数 |
強度 |
規格限度値 |
判定 |
7.020MHz |
A1A |
2W (33dBm) |
4kHz |
±10kHz |
200Hz |
40dB |
7.01739MHz |
457pW、106.4dBc |
50mW以下かつ40dB |
適合 |
帯域外領域
スプリアス領域
◆変調信号源の準備(2025/10/24)
搬送波の出しっぱなしでも良いような気はしますが、変調=キーイングとのことで、チャタリングがあればスプリアスが出るので、それを測定することが必要なようです。
◆スプリアス領域の測定(2025/10/24)
測定環境 |
スプリアス |
|||||||
周波数帯 |
電波形式 |
搬送波電力 |
測定周波数範囲 |
アッテネータ |
周波数 |
強度 |
規格限度値 |
判定 |
7.020MHz |
A1A |
2W (33dBm) |
9kHz〜1GHz |
40dB |
699.0MHz |
4.7μW |
50μW以下 |
適合 |
スプリアス領域
◆測定を終えて(2025/10/24)
今回の測定では9kHz〜1GHzまで数秒かけてスキャンしていますが、長点を高速で出したとしても、ある瞬間においては主信号をとらえられないことがあります。そのため幾つかデータを取ることが必要になり、いわゆるチャンピオンデータをここでは示しています。キャリヤを出しっぱなしならこんなことはないのでしょうが。7〜430MHzまで色々なリグの測定をしてきましたが、低い周波数の方が追加したフィルタの効きが良いように思います。
7C1機外観
<完了>
参考資料