周波数カウンタ3                       戻る

はじめに(2022/3/11)
ネットで周波数カウンタユニットがあることを知り、アマゾンで注文すると中国から1週間ほどで届きました。開梱すると入っていたのはカウンタユニットと接続ケーブルが2本のみ。取説は入ってないためネットから中国語に英語併記のものををダウンロードしました。取説の日付が2014年8月のため、8年ほど前から販売されていたようです。中間周波数のオフセットができるためトランシーバーの外付け用に使おうと思いますが、まずは取説の解読から始めましょう。

 周波数カウンタユニット

仕様(2022/3/11)

  1. 用途 : HAM機器の周波数表示用
  2. 型番 : PLJ-0802A
  3. 測定周波数 : 1MHz〜1.2GHz
  4. 感度 : 10MHz 10mV 、100MHz 3mV、200MHz 8mV、500MHz 14mV、1000MHz 175mV
  5. 周波数安定度 : ±2.5ppm
  6. 最小周波数表示 :100Hz
  7. ゲートタイム : 0.64秒
  8. 周波数オフセット : 加減算が可能(基板面のボタンで数値入力する)
  9. 電源電圧 : 9〜12V(6V以下で動作停止)
  10. 保護回路 : 電源部に逆接続防止回路付き
  11. 使用電流 : 55mA以下(実測では9〜12Vにて40mA)
  12. 寸法 : 長さ58×幅32×高さ27mm
  13. 質量 : 40g
  14. 生産国 : 中国
  15. 価格 : 1,868円(アマゾンにて購入)
  16. 納期 : 注文後2〜3週間(今回の場合は1週間)

◆接続ケーブルの種類(2022/3/11)

  1. 付属の接続ケーブルは2本ついていますが、同じコネクタ形状なのに赤と黒が逆になっているので注意してください。
  2. 電源用は赤と黒、入力用は白と黒とかに分けておいてくれたら良さそうなものなんですが。。。

 2本の接続ケーブルは赤と黒の向きが違います

電源の接続(2022/3/11)

  1. 電源用の接続ケーブルを「+、−」と印刷してあるコネクタに差し込みます。
  2. 赤が+、黒が−で、+と−を逆につなぐと逆接続防止回路により保護され、電流は流れません。

 電源用接続ケーブルをコネクタに差し込む

信号入力部(2022/3/11)

  1. 電源コネクタと同じものが使われていますが、ここはSMAコネクタを使うべきでしょう。
  2. 高周波が流れる部分に余分なものは付けたくないため、白いコネクタを外し同軸を基板に直接はんだ付けしました。

 コネクタを外す

 同軸0.8DQEVを基板に半田付け

周波数オフセットの方法(2022/3/18)
測定周波数にトランシーバーの中間周波数10.7MHzを加算する方法について説明します。

  1. ボタンAを押すと上段に「OFFSET」、下段に「000.0000」と表示される。
  2. 00.0000」部が点滅するのでボタンBを10回押して「0」にする。
  3. ボタンAを1回押すと点滅部が右に1つ移動して0.0000」と表示され部が点滅する。
  4. ボタンBを1回押して「010.0000」とする。
  5. ボタンAを2回押すと点滅部が右に2つ移動し「010000」と表示され部が点滅する。
  6. ボタンBを7回押すと「010.7000」と表示される。
  7. ボタンAを3回押すと「010.700」と表示され部が点滅し周波数設定が終了となる。
  8. ボタンAを1回押すと上段に「OFFSET」、下段に「+ IF」と表示されるので、ボタンAを押して加算設定を終了する。
  9. 上段に「10.7000」、下段に「MHz」と表示される。

 
(左)オフセット開始 (右)010.7000に設定

 
(左)オフセット加算 (右)オフセット10.7MHzに設定

 144F2機のVX0出力134.3MHzを入力端子に接続し145MHzを表示

◆桁数の切り替え(2022/3/18)
小数点以下の表示を3桁にするか4桁にするかの選択は、周波数表示中にボタンBを押すことによって切り替えることができます。

 
小数点以下の表示選択 (左)3桁表示 (右)4桁表示

◆システムリセット方法(2022/3/18)

  1. 電源を切った状態でボタンAを押し、電源を入れる。
  2. 上段に「FIRMWARE」 下段に「14.08.16」と表示される。
  3. ボタンAを離すとリセットされる。

 

◆外付けカウンタとして使う(2022/3/25)

  1. 1mmのアルミ板を使って 幅70×高さ40×奥行50mm のケースを作りました。
  2. トランシーバーとカウンタを結ぶ同軸に50cm長の1.5D2Vを接続したところ277MHzと表示されたため、20cmに縮めてみると正常な周波数表示になりました。接続ケーブルは実用的な範囲で、出来るだけ短くということになります。

  自作のケースに収納

 接続図

 144S6機の外付けカウンタとして使う

◆周波数の異常表示について(2022/3/25)
トランシーバーの外付けカウンタとして使ってみると受信時は問題なく周波数を表示しますが、トランシーバーとして使う場合はどうでしょうか。

144S6機(144MHz SSB 3W) : 受信→送信、送信→受信 に切り替えた時の1回目のカウントのみ周波数が多く表示され、その後は正しく表示されました。
                     変調をかけても特に異常表示はありませんでした。

144F2機(144MHz FM 1W) : 送信にすると不安定な周波数を表示します。カウンタの感度の良さが144F2機の送信出力を拾って誤動作していると思われ、
                   基板上にある「感度調整」の半固定抵抗2個を回してみましたが、正常な表示にはなりませんでした。
                   高周波の回り込み対策をどのようにするかが課題です。

7H4機(7MHz SSB 2W)  : 受信→送信に切り替えた時の1回目のカウントのみ周波数が少なく表示され、その後は正しく表示されました。
                  変調をかけても特に異常表示はありません。オフセット周波数は12.797MHzの減算として設定しました。

◆使用感(2022/3/25)

  1. ゆっくりワッチする場合は問題ありませんが、ゲートタイムが0.64秒ということもあり、ダイヤルを早く回すと周波数表示が追従できません。
  2. 通常はダイヤルで周波数を読み、スケジュールQSOなど正確な周波数が必要な場合に補完的な機能として使うことが実用的と思われます。
  3. しかし2,000円弱でこれだけの性能のものが手に入るのは驚きです。高周波の回り込み対策を含め、使用者がどう使いこなすかでしょうね。

<完了>