T型フィルタ        ホームに戻る

◆T型フィルタ(2025/6/27)

  1. コイルが2個とトリマコンデンサが1個の簡単な構成で、FCZ誌(73号 1981年5月)に「50MHz T型フィルタとその設計」という記事で紹介されました。
  2. 文面によれば1970年9月号のCQ誌に故JA1FG梶井OM(JARL初代会長)が、アマチュア向けとして発表されたものと書かれています。
  3. ローパスフィルタのT型回路では、コイルのQが高くなると肩の部分が持ち上がりますが、その部分がBPFのように動作する特性を利用したもののようです。
  4. 空芯コイルを使う場合は空芯単層コイルのページをご覧ください。

  特性線図

◆T型フィルタの計算(2025/6/27)

◆回路実験(2025/6/27)
50MHzのオーバートーン水晶を使って発振回路を組み、出力部にはインピーダンスの整合を取るため-3dBのアッテネータを入れます。

 

   (左)実験風景 (右)空芯コイルは直角に取付

波形観測(2025/6/27)

  1. スペアナ(tinySA Ultra)スペアナの入力端子には30dBの固定アッテネータを入れました。
  2. 50MHzの水晶発振器を発振させ、スペアナの入力端子をA及びB点に接続し、その時の波形を調べます。
  3. 水晶発振器出力のA点では多くの高調波が現れました。
  4. T型フィルタを通すと50MHz以外の信号が30dBc程減衰しました。

 
(左)A点:フィルタ通過前 (右)B点:フィルタ通過後

<完了>


参考文献

  1. FCZ誌 73号 1981年5月 FCZ研究所
  2. 高周波回路設計ノウハウ 吉田 武著 CQ出版社
  3. トロイダルコア活用百科 山村英穂著 CQ出版社