430MHzSSBトランシーバの製作(430S1) ホームに戻る
◆はじめに(2024/5/31)
生基板ベタアースと空中配線による430MHzトランスバータと、平ラグ板を使った58MHzSSBジェネレータ(46MHzだったものを58MHzに改造)を組み合わせ、キットを使わない完全自作機で430MHzSSBにデビューすることができました。次はプリント基板化して1台のトランシーバとしてまとめようと思います。出力としては数Wのものを作りたいのですが、まずは430T1機と同じ100mWからスタートです。
2024年2〜4月に製作した430MHzトランスバータ、58MHzSSBジェネレータ
◆特徴(2024/5/31)
- 2つの同調ツマミ @10回転ヘリポットと大径ツマミによる容易なチューニング、A小径のVR直結ツマミによる素早いチューニング
- 三角波によるスキャン回路でバンド内を自動ワッチできる
- 周波数カウンタを接続すれば、スケジュールQSO等に正確な周波数が読み取り可能
◆仕様(2024/5/31)
- 周波数 : 430.140〜430.300MHz
- 送信出力 : 100mW
- 終段TR : 2SC2407
- 受信部 : 第1中間周波数=58MHz、第2中間周波数=14.318MHz Wスーパー
- サイズ : 幅200×高さ70×奥行150mm(突起部を含まず)
◆ブロックダイアグラム(2024/5/31)
◆基板設計(2024/5/31)
- 回路は430T1機を踏襲し、基板のサイズとして、トランスバータ部は120×70mm、ジェネレータ部は120×100mm、いずれも秋月で購入した1mm厚のガラエポ基板を使います。
- 2SC2120と2SA950による送受切替回路はジェネレータ部に1つあり、そこからトランスバータ部に供給すれば良いのですが、今後どのような形に回路構成が変わるか分からない点もあるので、トランスバータ部にも付けています。
- 水色の太線は空芯コイル、黄緑色の破線はシールド板を表しています。
トランスバータ部
ジェネレータ部
プリント基板を作る(2024/5/31)
- プリント基板は秋月で購入した1mm厚のガラエポ基板を使います。
- 上の画像のパターン図を裏返して印刷し、透明ビニールテープで補強した後、両面テープで基板に貼り付け、φ1の超鋼ドリルで穴をあけ、細マジックインキで銅箔面にパターンを書き写し、エッチングします。プリント基板の作り方
- 動作安定化のためにもトランスバータ基板はグランド面を広く取るようにします。またパスコンは1.6mmのチップコンデンサを使うため、半田付けができるようランドとグランドの距離を1mm程度あけた箇所を作るようにパターン図を書きます
ジェネレータ部
◆VXO部(2024/6/7)
- VXOの発振部には0.6mm厚のアルミ板で作ったカバーを被せます。これは周囲の温度変化を緩やかに受ける事を目的としたものです。
- 3逓倍2SK241のゲートの周波数カウンタをつなぎ、発振周波数が14.61MHzあたりになるようT8のコアを回します。これによってトランスバータ接続時の下限周波数が430.150MHz近くになります。
- T8の2次側に高周波電圧計をつなぎ、出力が最大になるようT9,T10のコアを回します。
- 周波数カウンタをつなぎVR2を回して43.850〜43.980MHzをカバーしているか確認します。
(左)VXOカバー (右)カバーを外したところ
◆2つの同調ツマミ(2024/6/7)
- 本機にはVR2とVR3の2つの同調ツマミがあり、スイッチでTUN1かTUN2を選択します。
- TUN1のVR2は10回転ヘリポットを使い、ツマミも外径33mmと大きく細かな調整が可能です。
- TUN2のVR3は通信機型のVR(回転角260°)を使い、ツマミの外径は16mmで素早く回すことが出来ます。
- コンテストの時などTUN1で1局に合わせておきながら、TUN2で他に誰か出ていないかを探すというような、機械的な周波数記憶もできます。
(左)TUN1かTUN2をスイッチで選択 (右)2つの同調ツマミ
◆三角波発生部(2024/6/7)
- バンド内を自動ワッチするオートスキャンとして三角波発生回路を準備しています。
- 2SA1015のコレクタにテスターをつなぎ、電圧が1〜9Vまで変化するようVR1を調整します。
- デジタルオシロがあれば波形を観測しながらVR1を調整すると、上下のバランスを取りやすいでしょう。
三角波の波形
◆局発部、送受切替部(2024/6/7)
- 局発部はNE612の7ピンに周波数カウンタをつなぎ、14.313MHzになるようTC1を回します。
- 送受切替部ではテスターを準備し、スタンバイスイッチをON/OFFしたときに、受信時は2SC2120のエミッタ電圧が12Vになっているか、送信時は2SA950のコレクタ電圧が12Vになっているかを確認します。
◆送信部の調整(2024/6/7)
- マイクアンプ側から部品取り付けを進め、マイクを接続してNE612の1ピンにクリスタルイヤホンをつなぎ、マイクの音がきれいに増幅されているか確認します。
- トランシーバーがあれば14.313MHzのUSBを受信し、マイクの音が電波として聞こえるかを確認します。
- 周波数変換部以降の部品を取り付け、T7の2次側に高周波電圧計を接続し、出力が最大になるようT4,T5,T6,T7を調整します。
- T7の2次側にQRPパワー計をつなぎ再度T4,T5,T6,T7を調整し、出力が5mW程出ているかを確認する。
- 58MHzSSBを受信できるリグがあれば、モニタしてきれいな変調が聞こえるか、またスペアナやFFTがあれば、スプリアスが出ていないかを確認する。
FFTで見たジェネレータの出力波形
◆受信部の調整(2024/6/7)
- 受信部は送信部とは逆の順で、スピーカー出力側から入力側へと部品を取り付けながら、T12,T11,T3,T2,T1のコアを回して雑音が最大になるよう調整する。
◆周波数カウンタ出力部(2024/6/7)
- VXOの出力を2SK241のソースフォロワで受けて外部カウンタを接続します。
- カウンタのオフセット周波数は、372MHz(トランスバータの局発周波数)+14.313MHz(ジェネレータ部の局発周波数)=386.313MHz としました。
外付けカウンタのオフセット周波数
ジェネレータ部
トランスバータ部
◆使用するトランジスタの接続電極(2024/6/14)
トランジスタの足に接続されている電極の順番は、型番が印字されている平らな面からみて、左からECBとの並びに慣れてしまっていませんか。2SC3355や2SC2407は左からBECとなっており戸惑ってしまうかもしれません。新しい石を使うときはトランジスタ規格表で確認しておきましょう。
◆空芯コイルの巻き方(2024/6/14)
- 空芯コイルは0.8のスズメッキ線を使います。
- L6以外はφ8の丸棒(色鉛筆など)に1回巻き、両端はラジオペンチで挟んで直角に3mm曲げ、基板に差し込むピッチ(間隔)は17mmになるよう全体を整形します。
- 1回巻き部を長円型にしたり、ホット側かコールド側に寄せた方がタップ位置までのリード線長を短く出来る場合があるので、状況に応じて整形してください。
- L6は20mmのスズメッキ線をU字型に曲げ、ピッチは8mmとします。
- タップの位置はコールド側(電源側)からの距離を示します。
空芯コイルの巻き方
◆DBMコイル(2024/6/14)
- TV用のメガネコアを使い、φ0.26のウレタン線を2本対にして巻きます。色違いのウレタン線があればそれを使ってください。
- 同色ウレタン線の場合は巻いてからでは区別がつきにくいため、事前に片方のウレタン線にはマジックインキ等で両端を着色しておきます。
- 巻いてからも念のためテスターで導通を確認し、接続を間違えないようにしてください。
(左)DBMコイルの接続 (右)巻き方
DBM部(ブリッジ接続のダイオードは表面に3個、裏面に1個取付け)
◆パスコン(2024/6/14)
パスコン(バイパスコンデンサ)にはチップコンデンサの102(0.001μF)を使っています。以前作ったリグでチップコンデンサの金属部分とセラミック部分にクラックが入ってパスコンの機能を果たさず、性能が出なくて悩んだことがあります。以来回路図に書いてありませんが、保険としてチップコンデンサは2個付けるようにしています。
破損していたチップコン
◆局発部(2024/6/14)
- 電圧変動の影響を少なくするため、発振段には9Vの三端子レギュレータを入れています。
- L4タップ位置に周波数カウンタを接続し、出力周波数が372.000MHzになるようTC1を回す。
- 高周波電圧計を接続して、出力が最大になるよう各コイルやトリマを調整する。
試験台に乗せたトランスバータ部
◆受信高周波増幅部の試作機からの変更点(2024/6/21)
- 2SC3355にはコレクタ電流を0.3mA流していたが、データシートによると7mAの時にNFが最低の1.1dBになるため、ベースとエミッタの抵抗値を変更しコレクタ電流を7mAとした。
- 2SC3355のコレクタ電流が0.3mAの時は、入力部同調回路6Pトリマのローター位置を最小にしてもまだ十分ではなかったが、7mA流すようになってからはローターの位置が最大値から半分程抜けた位置に変わり、同調点がはっきりと現れた。
2SC3355のコレクタ電流とNFの関係線図
◆混合部の電流も増やしてみる(2024/6/21)
- 2SC3355の混合部のコレクタ電流は0.5mAですが、もう少し電流値を上げてゲインを稼いでやろうと、ベースバイアス抵抗(33K→10K)とエミッタ抵抗(3.3K→2.2K)を変更し、コレクタ電流を1.3mAまで増やしました。
- しかし発振気味で動作不安定になったため、コレクタとコイルの間に100Ωを直列に入れたものの、発振は止まりませんでした。
- 結局コレクタ電流を元の0.5mAに戻して安定動作になりました。
混合部
◆受信部の調整(2024/6/21)
- ジェネレータ部を接続する。
- 430MHzのトランシーバがあれば最小出力にし、アンテナ端子にダミーロードを接続して電波を出し、Sメータを見ながら受信信号が最大になるようL1,L2のトリマとT1のコアを調整する。
- ジェネレータ部のT1,T2,T3,T11,T12のコアを回し、Sメータの振れが最大になるよう調整する。
◆送信部の調整(2024/6/21)
- DBM(1SS99×4)→増幅(2SK125×2)→励振増幅(2SC3355)→終段増幅(2SC2407)の順に部品を取り付け、高周波電圧計を接続してL5,L,6,L7,L8,L9,L10の各コイルにつながるトリマを調整して出力が最大になるようにし、また430MHzSSBが受信できるトランシーバーでモニタしながら動作確認を進めます。
- 終段の2SC2407を取りつけたときは、無信号時にベースバイアス電流が10mA(エミッタ4.7Ωの両端電圧が0.05V)になるようVR1を回します。
- 思ったように出力が出ない場合は、どこかのコイルが違った周波数に同調している場合が多いので、430MHzが受信できるトランシーバーで信号が最大になるよう調整してください。
- 終段の2SC2407を取り付けた時は、アンテナ端子にQRPパワー計(FCZ研 Max
440MHz)を接続してパワーが最大になるよう、各トリマを再調整します。
- 高周波リレーはサーキットハウスのキットに付属していたTAKAMISAWAというメーカーの物を使いましたが、オムロンやパナソニックの物はサトー電気の通販で購入できます。
◆2SK125パラレル増幅について(2024/6/21)
- 「FETをパラレル接続するとgm(相互コンダクタンス)が増加します。それだけPG(パワーゲイン)が上昇し、またNFが下がります。そして入力インピーダンスが下がり、50Ωとの整合状態が良くなります」(*6)
高周波回路設計ノウハウP135より引用
◆シールド板(2024/6/21)
- 空芯コイルを使っている箇所は、入出力で不要な結合が無いようにシールド板を立てます。
- シールド板として使う真鍮板は銅板に比べ熱伝導率が1/3であり、半田ごての熱が逃げにくいために使います。
- シールド板を固定する支柱は0.9mmの真鍮針金(ダイソーで購入)をL型に曲げたものを銅箔面に半田付けして基板に立て、幅15mmの帯状に切った0.3mm厚の真鍮板を半田付けします。
支柱とシールド板
◆基板の清掃(2024/6/21)
- 半田付けが終わったら銅箔面についている半田のフラックスは、綿棒にシンナーか無水アルコールを浸み込ませ、きれいに拭いておきましょう。
- 特にUHFの信号が流れる部分は損失の原因になるため、ごみや手あか、油分などもしっかりとぬぐい取っておきます。
綿棒にアルコールを浸み込ませ銅箔面を掃除する
ジェネレータ部をつないで調整
◆ケースのデザイン(2024/6/28)
- ケースは46G1機を流用していますので詳細はそちらを御覧ください。サイズは幅200×高さ70×奥行150mm(突起部を含まず)です。
- 主同調(TUNING-1)のツマミは外径33mm、AF-GAINとTUNING-2は外径16mmを使います。
- 周波数表示とS/POWERのメータはVUメータとして販売されていたもの(窓寸法36×22mm)で、そこに目盛りを作って貼りつけます。
- スピーカーは8Ω2Wの長円形のもので、スピーカーグリル(プリント基板と真鍮の金網で自作)を取りつけます。
◆基板の取り付けと内部配線(2024/6/28)
- 基板はM2のビスと5mm長のスペーサーを使って中間シャーシーの上下に取り付けます。
- 配線は0.5の単線、高周波部は0.8D2V、低周波部はシールド線を使います。
- 誤配線をチェックしやすいよう、送信部は青色、受信部は赤色、共通部は黄色、AGC部は緑色、アース部は黒色とし、これはプリント基板を作るときの色分けと同じです。
(左)上側のトランスバータ部 (右)下側のジェネレータ部
◆最終調整(2024/6/28)
- 基本的な調整は試験台の上で行っていますが、ケースに取り付けると若干環境が変わるため、最終調整をします。
- 受信感度や送信出力が最大で、かつ安定動作するよう、各トリマとコアを調整します。
- 出力計だけを見て最大出力に合わせると、間違った周波数に同調している場合があるため、430MHzSSBが受信できるトランシーバーでモニタしながら、Sメータの振れが最大になるよう調整すれば間違いが少なくなります。
- トランスバータの出力端子から、アンテナ接続のBNCジャックまでの距離は15mm程なので、当初は0.5mmのスズメッキ線で結んでいましたが、出力が思うように出なかったのと動作が不安定であったため、ここを下の画像のように1.5D2Vに代えたところ動作が安定しました。網線部分の長さは10mm程ですが、インピーダンスの乱れが反射波となって送信部に戻り、それが悪さをしていたようです。430T1機は少し距離があったので1.5D2Vを使いましたが、まさか15mmで動作不安定になるとは思いもしませんでした。
- リレーのアンテナを接続する銅箔部分に半田のフラックスが付いていた時は出力が70mWしか出なかったが、これをアルコールでぬぐい取ることで100mW出るようになった。
- 終段2SC2407の無信号時のバイアス電流は10mA、出力100mW時のコレクタ電流は30mAで、効率は28%となりました。
- 最大送信出力時にトランスバータ部のVR2を回し、メータがフルスケールまで振れるようにする。
(左)430S1機の同軸配線 (右)430T1機の同軸配線
◆実配線の参考例(2024/6/28)
UHFのリグを作る場合に部品の配置や配線の方法が実に大事であることがトラブルを通じて分かってきました。40〜50年前に買ったリグ(トリオTR3200、アイコムIC351)を残しており、その内部配線や部品の処理の仕方を参考にしています。バンドパスフィルタが大事なことは両リグ共に示していますが、ヘリカルキャビティなど構造的に作るのが難しいものや、仮に作ることができても、どのように調整・測定するのかとの課題もあり、VHFとは違う考え方が必要に思います。これまでは周波数が低いため、ある程度許されていたことが、UHFでは嘘を付けなくなってきたという感じがします。とは言え430はUHFでも下限に近い周波数なので、1200や更に上へ行けば違った感覚(高周波の基本にもどる)が必要になるのでしょうが。
(左)IC351の受信RF増幅部と送信ドライブ部 (右)TR3200の受信RF増幅部と局発部
◆リグの外観(2024/6/28)
430S1機本体と外付け周波数カウンタ
◆運用実績(2024/6/28)
アンテナは 7mH 3段GP を使用。相手局からは「きれいな音ですね」との評価をいただいています。
相手局
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HIS
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MY
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当局運用地
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相手局運用地
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距離(km)
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出力
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備考
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8N3XXV3I |
59 |
59 |
兵庫県伊丹市(自宅) |
大阪府池田市(関ハム記念局) |
5.5 |
100mW |
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JE3MQP/3 |
59 |
59 |
兵庫県伊丹市(自宅) |
神戸市東灘区(六甲山) |
11 |
100mW |
|
JQ3JAX/3 |
59 |
59 |
兵庫県伊丹市(自宅) |
大阪府河内長野市(岩湧山) |
51 |
100mW |
|
JE5BNF/5 |
57 |
53 |
兵庫県伊丹市(自宅) |
徳島県名東郡佐奈河内村
|
124
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1W |
430L1組込 |
7M2ADF/3 |
59+ |
59+ |
兵庫県伊丹市(自宅) |
兵庫県西宮市東六甲展望台 |
9 |
1W |
430L1組込 |
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◆製作を終えて(2024/6/28)
2024年のQSOパーティーにFT817で430MHzSSBに出たのがきっかけとなって自作機で運用してみたくなり、生基板ベタアース+空中配線での試作を経て基板化したトランシーバーを作りました。私にとって430SSB機の自作は40年以上前からの夢でしたが、技術力、製作時間、測定環境など様々なハードルがあり、超えられないまま今に至りました。しかしちょっとしたきっかけで「やってみようか」と思い立ち、小さなステップを踏みながら試作を繰り返すことができたのは、時間があるリタイヤ組の強みでしょう。今年は開局60周年になりハム年齢では還暦を迎えます。初心に戻り「結果を急がず過程を楽しむ」の心がけで小さな挑戦を続けて行こうと思います。
<完了>
参考文献
- 50→430MHzトランスバータキット CV607B回路図 サーキットハウス社
- アマチュアのV・UHF技術 CQ出版社
- HAM Journal 1991年4月号 50→430MHzトランスバータの製作 JA6RWM
上村誠 CQ出版社
- HAM Journal 1991年4月号 430→144MHzクリスタルコンバータの製作 JA6WVR
坂梨健次郎 CQ出版社
- 高周波回路の設計・製作 鈴木憲次著 CQ出版社
- 高周波回路設計ノウハウ 吉田武著 CQ出版社
- ダイナミック・ハムシリーズ リニアアンプスタイルブック CQ出版社